埋没法は何回まで可能?再施術の限界と選び方

二重まぶた 埋没法

埋没法は「切らずに二重がつくれる」手軽さから人気の高い施術ですが、その一方で「すぐに取れてしまった」「ラインが安定しない」という悩みを抱える人も少なくありません。その場合、再施術を検討することになりますが、気になるのは「埋没法は何回まで繰り返せるのか」という点です。

確かに埋没法は再施術が可能な治療ですが、何度でも無制限にできるわけではありません。まぶたの状態や皮膚の厚み、組織への負担の蓄積によって、回数には限界があります。無理に埋没を繰り返すことで、まぶたの形が不自然になったり、希望するラインが作れなくなるリスクもあるのです。

ここでは、埋没法の再施術が可能な回数の目安や限界、そして切開法など他の選択肢についても解説します。納得できる仕上がりを得るために、どのように判断すべきかを一緒に考えていきましょう。

埋没法は何回までできるのか?

埋没法は、糸でまぶたを固定するシンプルな仕組みであるため、糸を外して再度かけ直すことができます。このため「やり直しが可能な施術」として広く知られています。実際に、糸がゆるんでラインが取れてしまった場合や、二重幅を調整したい場合など、再施術を希望する方は珍しくありません。

ただし、何度でも無制限に受けられるわけではありません。一般的には2〜3回程度までが現実的な上限と考えられることが多く、それ以上になるとまぶたの組織に負担がかかりやすくなります。

その限界を決める要因はいくつかあります。

  • まぶたの厚みや皮膚の質:脂肪が厚いまぶただと糸が安定しにくく、持続性も低下しやすい。
  • 過去の施術方法:糸を外してから再施術したか、それとも残したまま新しく糸を追加したかによっても組織の状態は大きく異なります。
  • 回復力や年齢:若い方は皮膚の回復が早い一方、加齢に伴って皮膚のたるみや伸びが進むと、再施術の成功率が下がっていきます。

つまり、埋没法は再施術できる柔軟性を持った治療ですが、やみくもに繰り返せるものではありません。医師の診察によって、まぶたの状態を丁寧に見極めてもらうことが大切です。

再施術を繰り返すリスク

埋没法はやり直しができる柔軟な施術として知られていますが、何度も再施術を繰り返せば繰り返すほど、まぶたに少しずつ負担が蓄積していきます。糸をかけ直すたびに組織には小さな傷や瘢痕が残り、回数が重なるにつれてラインが不安定になったり、不自然な仕上がりにつながる可能性が高くなるのです。
さらに、腫れや内出血といったダウンタイムが長引きやすくなったり、将来的なたるみの進行を招くこともあります。「とりあえずやり直せばいい」と軽く考えてしまうと、思いがけないデメリットを抱えてしまうリスクがあるのです。
こうした問題が積み重なると、ある時点で「もう埋没法では難しい」と判断されるケースも出てきます。次の章では、埋没法を何度も受けられなくなる具体的な条件について解説していきます。

組織へのダメージ

糸をかけ直すたびに皮膚やまぶた内部の組織には小さな傷や瘢痕(はんこん)が残ります。これが積み重なることで、糸のかかり方が安定しにくくなり、持続性が下がる原因になります。

ラインが不自然になりやすい

回数を重ねるとまぶたの皮膚が伸びたり厚みにムラが出たりして、二重のラインがきれいに出にくくなることがあります。「食い込みが強すぎる」「左右差が目立つ」といった不自然さは、再施術を繰り返すことで起こりやすいトラブルです。

ダウンタイムが長引く

一度目よりも二度目、二度目よりも三度目のほうが腫れや内出血が出やすく、回復に時間がかかる傾向があります。組織がダメージを受けている分、治癒にも時間が必要になるのです。

まぶたのたるみへの影響

糸をかける位置や回数が増えることで、まぶたの皮膚が引っ張られ、将来的にたるみが進みやすくなることもあります。結果的に、埋没法そのものが安定しにくくなる悪循環につながる可能性があります。

再施術を考えるときには「単にもう一度できるか」だけではなく、「その後のまぶたにどんな影響が出るか」までを踏まえて判断することが重要です。

埋没法を何度も受けられないケース

埋没法は再施術が可能な治療ですが、条件によっては「これ以上は難しい」と判断される場合があります。無理に繰り返してしまうと仕上がりやまぶたの健康に悪影響を及ぼすため、注意が必要です。

短期間に複数回やり直している場合

施術から数か月〜1年以内に再施術を繰り返すと、まぶたの組織が回復しきらないまま新たな糸を通すことになり、ダメージが蓄積しやすくなります。結果としてラインが安定せず、次の施術の持続力も下がってしまいます。

糸を外さずに新しい糸を追加している場合

以前の糸を残したまま新しい糸をかける方法は、短期的には「簡単なやり直し」に見えますが、まぶた内部に複数の糸が残るため、組織の負担が大きくなります。糸が絡まったり瘢痕が増えたりして、後々修正が難しくなる原因になります。

年齢や皮膚の状態による制限

加齢によって皮膚のたるみや伸びが進むと、糸で留めてもラインが長持ちしなくなります。脂肪が厚いまぶたや皮膚の弾力が低下したまぶたでは、埋没法を繰り返しても安定せず、切開法など他の選択肢を検討すべき段階に入っていることもあります。

再施術が難しいときの選択肢

埋没法は手軽でやり直しも可能な治療ですが、限界を超えてしまうと新たな糸をかけても安定せず、理想のラインを保てなくなります。そんなときには、他の治療法を検討することが必要です。

切開法への切り替え

根本的にラインを安定させたい場合、切開法が有力な選択肢となります。余分な皮膚や脂肪を取り除きながらラインを固定するため、持続性が高く、何度もやり直す必要がなくなるのが特徴です。ただし、ダウンタイムが長めで傷跡が残る可能性もあるため、事前に十分な理解が必要です。

部分切開との併用

「全切開までは考えていない」という方には、部分切開という方法もあります。埋没法よりは安定感があり、全切開よりも負担が軽いため、段階的な選択肢として適しています。

脂肪除去や併用治療

まぶたの脂肪が厚いことが原因でラインが安定しない場合、脂肪除去を併用するだけで改善できることもあります。また、皮膚のたるみが強い場合には、眉下切開など他の手術と組み合わせることで自然な仕上がりを目指すことが可能です。

埋没法を繰り返すよりも、状況に応じて治療法を切り替えた方が長期的には安心できるケースも少なくありません。再施術の限界を知り、他の選択肢を柔軟に検討することが、納得できる結果につながります。

クリニック・医師選びで注意すべき点

埋没法を何度も繰り返すか、それとも他の治療法へ切り替えるか。その判断は最終的に医師の経験や見極めに大きく左右されます。だからこそ、信頼できるクリニックや医師を選ぶことが、後悔しないための重要なポイントになります。

再施術の症例経験があるか

修正や再施術の症例を多く扱っているかどうかは、クリニックの実力を測る一つの基準になります。特に「再手術が難しいケース」の症例を公開しているかどうかは注目したい点です。

修正手術を得意としているか

新規の埋没法ばかりを行っているクリニックと、修正手術を数多く担当しているクリニックでは、経験の質が異なります。修正を専門にしている医師は、複雑なまぶたの状態を的確に判断できる可能性が高いといえます。

リスクや限界を正直に説明してくれるか

「何回でも埋没できますよ」と安易に勧める医師は要注意です。リスクや限界を隠さず伝え、必要であれば切開法を提案できるかどうかが信頼の分かれ道になります。

無理に勧めない姿勢があるか

患者の希望を尊重しつつも、医学的にリスクが高い場合はきちんと「埋没法はもう難しい」と伝えてくれるかどうかも大切です。言葉巧みに「とりあえず埋没でもう一度」と誘導するような姿勢には注意しましょう。

信頼できる医師を選ぶことは、治療の結果だけでなく、今後のまぶたの健康にも直結します。だからこそ、慎重に見極める姿勢を持つことが必要です。

信頼できる判断のために

埋没法の再施術を検討する際に、最も大切なのは「自分にとって最適な判断」を下すことです。しかし、一人の医師の意見だけを聞いて決めてしまうと、その判断が本当に正しいのかどうか見極めにくいのも事実です。

そこで役立つのが、セカンドオピニオンです。最低でも2〜3院、できれば3院以上でカウンセリングを受けることで、自分のまぶたの状態について多角的な意見を得ることができます。ある医師は「もう埋没は難しい」と言っても、別の医師は「部分切開なら対応できる」と提案してくれるかもしれません。

複数の医師の話を聞き比べることで、自分の選択肢を客観的に整理でき、納得して治療に踏み出せるようになります。再施術の回数や限界に不安を抱いている方こそ、焦らずに意見を集めることが、後悔しないための最も確実な方法といえるでしょう。

納得できる二重をつくるためにできること

埋没法は手軽に受けられる反面、繰り返しには限界があり、無理をするとリスクも高まります。しかし、回数制限があるからといって悲観する必要はありません。切開法や部分切開など、他にも選択肢は存在し、あなたに合った方法を選ぶことで理想に近づくことができます。

そのために重要なのは、焦らず複数の医師の意見を聞き、自分自身が納得して判断すること。納得できる二重は、正しい知識と冷静な選択から生まれます。

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