治療の実際
OPERATION
ネックリフトの治療方法について詳しく説明しましょう。
ネックリフトの手術の工程は簡単に説明すると5つの工程で行います。
局所麻酔→皮膚切開→剥離→筋肉・筋膜の短縮→皮膚の引き上げ→傷の縫合
まず始めに麻酔です。ネックリフトの標準的な麻酔方法は局所麻酔です。切開する耳の部分、皮膚を剥離する範囲全体に麻酔薬を注射で浸透させます。
麻酔が十分効いたら次は皮膚を切開します。ネックリフトの皮膚切開は耳の前面〜耳たぶの根本部分〜耳の裏側です。
切開の次は皮膚の剥離です。剥離というのは皮膚を剥がすことで、ネックリフトではこの剥離のレイヤー(層)が大切です。
皮膚をしっかりと丁寧に剥がしたら次は筋肉・筋膜の処理です。顔のたるみというのは皮膚だけではありません。筋肉・筋膜も同時に弛んでしまっています。皮膚と筋肉は剥離したことで別々に離れていますので、まずは筋肉・筋膜だけを縫い縮めて短縮させることで弛みを一気に引き上げます。
そうして皮膚を引き上げて弛んでしまった余分な皮膚を切除して最後に縫い合わせてネックリフトを終了します。
このように説明するのは簡単そうですが、皮膚を剥がす剥離の工程、筋肉・筋膜の短縮の角度や傷の縫合は広範囲に及ぶため高度な治療技術と医師の繊細さが求められる治療の一つです。
ネックリフトの麻酔
ネックリフトの標準的な麻酔は局所麻酔です。処理する範囲全体に注射で麻酔薬を浸透させて手術中の痛みを止めて治療します。
しかし、麻酔の注射は痛みます。そのため痛みに対し不安な方、麻酔の痛みを少しでも抑えたいという方は、吸入麻酔や静脈麻酔で麻酔の痛みを緩和することもできますし、痛みを完全に止めたいという方は、全身麻酔(ラリンゲルマスクを含む)であれば麻酔の注射の痛みを感じることなく治療することができます。
手術のポイント
ネックリフトは筋肉・筋膜の短縮する方向や、短縮する量で仕上がりの満足度であったり、不自然な状態になってしまうなどのトラブルを引き起こします。そのためどのような手法で短縮するのかということを確認しておきましょう。中には皮膚しか処理しないというクリニックもあるので要注意!
ネックリフトの費用
PRICE
ネックリフトの手術にかかる費用の相場についてご紹介します。
私たちが調査したところ、ネックリフトの手術にかかる費用の相場はおおよそ90〜150万円程度です。
ネックリフトの費用の相場:90〜150万円程度
手術を受ける施設や治療内容によっては60万円前後で受けられるクリニックもあれば、200万円以上の費用がかかる手術もあり、ネックリフトの手術でかかる費用にはかなりのばらつきがあります。
費用が安く設定されているネックリフト手術はその理由が明確にはされていませんが、手術時間のかかるネックリフトが低価格で受けることができるというのは現実的には難しいでしょう。可能性として考えられるのは、低価格に見せかけて麻酔費用や個人差を指摘され高額提示をしてくるということが十分想定されますので注意が必要です。
ネックリフトは病気の治療ではありませんので公的な負担などはないです。経済的に大きな負担となりますが、手術を受けるクリニックによってはモニター制度などを設けているところもありますので、そのような制度を利用することで安価に、お得にネックリフトを受けることができますので確認してみては。
これらの制度を活用すれば数十万円の割引が行われることも多いので、ネックリフトの手術を検討中の方は是非ご活用下さい。
治療のリスク・副作用
SIDE EFFECTS
ネックリフトは外科手術という性質上、術後の腫れや痛み、内出血などはほとんどの方に起こる問題です。しかし、後々まで残ってしまう障害となるようなことではありません。
また、ネックリフトは広範囲に皮膚を剥がす工程のある治療ですので、周辺の神経組織を傷つけてしまうことも否定はできません。
術後に感覚が鈍くなったり、軽い麻痺(不全麻痺)も数%の確率で起こる可能性があります。そのような症状というのは、どんなに経験豊富な技術の高い医師が気をつけて行っても起きてしまうものです。
以下はネックリフトの術後に想定される治療のリスク、副作用です。これだけの問題があるからといってネックリフトが直ちに危険な手術ということではありません。なぜならそれらの症状は時間の経過とともに完全に回復します。
ネックリフト 術後のリスク
- 感染(化膿する)
- 糸の露出
- 血腫
- 皮膚の壊死
- しわが残る
- たるみが残る
- 左右差
- 引き上げすぎ
- 傷が赤く盛り上がる(ケロイド状)
- 傷口が目立つ
- 毛が抜けて部分ハゲになる
- 顔面神経麻痺(口の動きの麻痺)
- 頬のしびれ・知覚鈍麻
- 耳たぶが延びる・耳の変形
- 傷の段差・凹み
- 皮膚の表面の凹凸
最後に傷跡については医者の切開するデザインの技術も影響しますが、同じように個人差・体質も影響しやすいものです。傷は消えることはありませんが目立ちにくくすることはできます。大切なのはクリニック選び、医師選びです。経験豊富な安心の名医であれば安心して任せることができるということは忘れないで下さい。
クリニック選びのポイント
CLINIC CHOICE

ネックリフトの手術で満足できるかどうかは、手術を受ける美容クリニックの対応、医師の技術で決まります。やはり大切なのはクリニック選び。ネックリフトで失敗しないためのクリニック選びのポイントをご紹介します。
- 院内は清潔か?
- カウンセリングは医師が行うか?
- 複数のタイプのフェイスリフトを行っているか?
- S-MAS処理を行っているか?その方法も確認
- 手術料金は適正か?(目安としては90〜150万円)
- 術前検査をしっかりと行っているか?
- アフターケアの内容は充実しているか?
- 全身麻酔で手術を受けることができるか?
上記のポイントは電話やカウンセリングで簡単に確認することができます。例えば、院内が清潔かどうかは手術室の管理に直結すると考えて良いだろう。院内の清潔が保たれないクリニックの手術室は衛生環境も疑わしいもの。ネックリフトは皮膚を広範囲に切開・剥離することから感染のリスクが高い治療の一つです。院内の清潔すら保てないクリニックは感染のリスクが高くなるものです。
また、麻酔の方法も確認しましょう。全身麻酔による手術が受けることができるか否かをチェックしましょう。このチェックポイントはネックリフトを全身麻酔で受けることを勧めるのではありません。そのクリニックに全身麻酔を実施できる設備が整っているかということが大切なんです。
さまざまなご質問
Q&A
ネックリフトの手術に関するさまざまな疑問や質問にお答えします。
- ネックリフトって首のたるみとりですよね?首に傷は残らないんですか?
- ネックリフトは首のたるみを取るリフトアップ術です。首に傷が残らないのは、皮膚を切開する場所は首ではなく、耳の前側、耳たぶの付け根部分、耳の後ろ側の皮膚です。それらの部分を切開し、皮膚を剥離と言って剥がして首部分まで剥がして引き上げるため首には傷が残らないんです。
- たるみだけじゃなく二重顎もあります。それでも効果はありますか?
- もちろん効果はあります。二重顎の原因は皮膚のたるみと、皮下脂肪の蓄積・肥大化です。皮膚のたるみだけであれば引き上げるだけですが、二重顎のように皮下脂肪が影響している場合は、ネックリフトと同時に部分的に脂肪吸引をおこない余分な脂肪を取り除きますので二重顎が改善し、首のリフトアップがより自然で美しい仕上がりになります。
- 首だけのたるみを取ることはできるんですか?
- ネックリフトは首のたるみ、シワ取りに特化したフェイスリフト手術ですので首だけのたるみを取ることが可能です。
しかし、一般的に首が弛んでいるということは頬、フェイスラインにもたるみがある状態です。そのため首単独でリフトアップ手術を希望する方は少なく、フェイスリフトとネックリフトを組み合わせて治療する方が圧倒的に多いです。
- ネックリフトはダウンタイムが長いと聞きました。回復までにどれくらいかかりますか?
- いいえ、ネックリフトはダウンタイムが長くなる手術ではありません。通常のフェイスリフトよりも剥離範囲は狭いので腫れも少なくなります。
- 首は動かす部分なので術後の痛みが心配です。かなり痛いものですか?
- フェイスリフトは皮膚を大掛かりに切開するため印象として激痛を感じてしまうことを想像する方が多いのですが、実際のフェイスリフトは強い痛みを感じるということは無いんです。
術後に処方される内服薬で痛みは止めることができますし、仮に服用しなかったとしても激痛を感じるような術後の経過に陥ることはありませんのでご安心下さい。