アゴ削りの方法
アゴ削りには主に3つの方法があります。あなたの顎の形状や大きさなどの状態に応じて、どこまでの仕上がりを希望しているのか、仕上がりのゴールを決めるのかと言うことで術式が違ってきます。
ここではそんなアゴ削り、顎の骨を削る方法についてご紹介します。
アゴ削り大きなあご、歪んでいる顎を補正する
多くの方が考えている顎削りというのが、この方法です。顎の骨(下顎骨)を少しずつ外側から削っていき、顎の形を、理想の大きさや形に整える治療法です。
主な効果
●前に出ている顎を引っ込める。大きい顎を小さくする。歪んでいる顎を整えることができます。
水平骨切り術顎を前に出したり、後ろに下げる
水平骨切り術は、顎の骨(下顎骨)を水平に切って切り離します。そうして前に出して固定したり、後ろに下げて固定するなどして顎先の形を整形する方法です。形を変えるだけですので顎の大きさを変えることなく自然に理想とするフェイスラインを描くことができます。
主な効果
●後退した顎を前に出す。前に出ている顎を後ろに下げる。
中抜き法顎を短くしさらに前に出したり、後ろに下げる
アゴ削りの術式「中抜き」は下顎骨の先を2カ所水平に骨切りします。そうして切り離した真ん中の骨を破棄し、切り離した骨を希望している輪郭に合わせて再固定する方法です。中抜きは顎を短くすると同時に顎先を前に出したり、後ろに下げるなど理想とするフェイスラインを叶えることができる術式です。
主な効果
●顎を短くし、さらに顎先を自由な位置で再固定するため理想の美しいフェイスラインが叶います。
アゴ削りの麻酔方法
アゴ削りの麻酔は全身麻酔です。全身麻酔というのは、お薬で痛みを含め全ての機能を止めることで体への負担を最小限に止めながら手術が行える優れた麻酔方法です。ただ残念なのは一般的に全身麻酔は怖いという印象を持ってしまっている人が多いこと。しかし、実際の全身麻酔は決して危険でリスクが高い麻酔方法ではありません。安全に手術が行える麻酔方法であるということを知っておきましょう。
治療の流れ
アゴ削りの手術が完成するまでの治療・手術の流れをご紹介します。
Flow-1
カウンセリング
美容整形はカウンセリングで決まると言っても言い過ぎじゃありません。カウンセリングって、手術の方法や注意事項、リスクや問題点を聞く場として考えている人が多いんですが、実はそれってそれほど大切なことではありません。だってそんなことを聞いたところで仕上がりに差が生まれるわけではありません。
カウンセリングで大切なのは、あなたのなりたい理想の輪郭、顎のラインを正確に伝えること。それを医師が正しく把握、理解することです。ここが仕上がりの形を決める重要なポイントなんです。あなたの希望や要望、理想を細かく丁寧に話しましょう。
Flow-2
治療の申込み
アゴ削りを決断する前に必ずセカンドオピニオンとして複数のクリニックにカウンセリングにいきましょう。その上でよく熟考し手術を受けるか否か決めることが大切です。
それでアゴ削りを受けると決断したら手術を申し込みましょう。
その際、各種検査等のスケジュールを計画、手術日を決定し申し込みます。
クリニックによってキャンセル料の扱いは違いますのでしっかりと事前に確認しておきましょう。
Flow-3
各種検査
アゴ削りを受けるには、血液検査や胸部のレントゲンや心電図、頭部のCTなどの諸検査が必須です。検査は結果が出るまでに3、4日程度かかりますので手術を受けられる場合は、スケジュールを考慮して計画を立てましょう。
一般的に血液検査などはカウンセリングの当日に受けておくことも可能です。
Flow-4
手術・治療
いよいよアゴ削りの手術です。誰でも緊張するのは当然です。しかし、治療を受けると決心したのであれば医師を信頼し、術後に変わったキレイな自分を想像して過ごしましょう。
アゴ削りの手術は60分程度です。術後は麻酔が完全に覚醒するまで休んで、全身状態に問題がないことを確認してから帰宅することができます。基本的には一日がかりの手術と考えておきましょう。
Flow-5
術後検診・経過観察
術後の検診ですが、アゴ削りはドレーンなどは基本的には不要です。しかし、出血の状況によってはドレーンを挿入する場合があります。ドレーンと言うのは出血した血液やリンパ液を創部に溜めない処置の一つです。仮に挿入した場合は基本、翌日に抜去します。
- 翌日:ドレーン抜去
- 14日後:お口の中の糸を抜糸
- 1ヶ月:経過観察のための診察
- 3〜6ヶ月:最終チェック・仕上がり確認
術後の検診はクリニックによっても違いますし、術後の状態でも変わってくる場合があります。事前にカウンセリングで確認しておきましょう。
Flow-6
仕上がり・完成
3〜6ヶ月後に最終チェックを受けていただき、アゴ削りが無事に終了したことを確認します。
術後の状態・経過
アゴ削りの術後は直ちに、顎先にテーピングを行い、さらに包帯やフェイスバンテージなどを使って顎先の圧迫を始めます。
帰宅時は一時的にフェイスバンテージを外して帰宅することができますが、腫れや出血を防ぐため、帰宅後はすぐに装着することをお勧めします。
術後の経過・状態
- 1、2日程度はお口の中で血液が滲んでくることがある
- 3日程度顎先にテーピングをしている
- 在宅時はフェイスバンテージの装着
アゴ削りのリスク・問題点
アゴ削りはいくつかある骨切りの中でも高い安全性がある治療です。そんなアゴ削りのリスクについてご紹介します。
-腫れ・内出血
術後の腫れはすべての人に起こる症状です。内出血については骨切りですので、深い層に出血しますのでほとんどの場合、表面に出ることなく吸収されてしまいます。稀に表面に出るケースもありますが、数日で解消します。
-血腫
アゴ削りの術中は当然止血しますが、術後の出血してしまうことが稀にあります。その場合、傷の中で血の塊ができてしまいます。小さいものであれば放置しておいても時間の経過で吸収されますが、大きなものですと排出処置が必要になります。
-感覚の麻痺
術後の感覚の麻痺というのは神経を損傷してしまったことによって起こります。大きく傷つけた訳でも無いのに一時的に感覚が麻痺してしまうことがあります。基本的には時間の経過で改善します。
必要に応じて内服などを処方して回復を早めます。
-左右差
もともと左右差がある場合は、左右差をなくすようある程度均等になるよう治療しますが、状態によっては左右差がより出てしまうことがあります。その場合、再度骨を削って修正することができます。
アゴ削りの料金について
アゴ削りを受けたいと思ってもやっぱり気になるのが手術費用。一体どれくらいのお金がかかるんだろう。クリニックのホームページにある治療費用をそのまま鵜呑みにして良いのか?安く受けたいけど失敗は嫌だし、怖い思いはしたくない。けれど高いのもぼったくり感があって不安ですよね。
アゴ削りの平均的な値段、料金の相場は70万円前後と考えて良いでしょう。
アゴ削りの治療費用:70万円前後
もちろん、100万円を超す美容外科もありますし、50万円程度と表記している美容外科もあります。しかし、治療時間や手術の内容を考慮するとやはり70万円前後というのが適正価格ではないでしょうか。
アゴ削りの費用で注意すべき点はいくつかあります。一つは安価なところです。安いと思って実際にカウンセリングに行ったら、オプションや個人差を理由に追加加算を提示されることも少なくありません。
逆に高額なクリニックの場合、大学病院の教授などの要職を招き入れ、アゴ削りの費用に200万円を越すようなところもあります。でもよく考えてください。アゴ削りのようなディープな手術を誰が大学病院で受けますか?受けませんよね。普通は一般的な美容外科で受けるものです。
○○大学の教授の外来など安心感はあるように感じるかもしれませんが、アゴ削りの治療実績なんてほとんどないと言って良いでしょう。誤ったブランド意識で安心感を得ることは間違っています。
やはり大切なのは医師の経験と実績、それと人間力です。優良とされるクリニックは高額な治療費に設定することはないでしょう。そのため相場価格で治療している美容クリニックを選ぶということは大切なことなんです。
輪郭の整形『アゴ削り』の質問集
Q&A
キレイな輪郭に変わりたい、整形で顎の形を変えたい。輪郭に対しさまざまな悩みを抱えている人が行き着くところはやっぱり美容整形。でも骨切りは怖いし不安や知らないことも多い。ここではそんな方の不安や疑問を少しでも解消できるよう『アゴ削り』に関するさまざまな疑問にお答えします。
- 理想の顎、輪郭になれますか?
- もちろんです。手術なので不安を持ってしまう方も多いでしょう。
アゴ削りは、骨を削ったり、切り離して輪郭を土台から作り替えてしまいますので、あなた自身がなりたい理想的な輪郭に整えることができます。
- POINT
アゴ削りで大切なのはカウンセリングです。なぜならあなたの希望している仕上がりと、医師が考えている仕上がりが同じであればなんの問題もありませんが、万一、仕上がりのイメージに相違があった場合、あなたの望む仕上がりになっていないということも考えられます。輪郭は一生涯に関わることです。
曖昧な術後の仕上がりを頼むのではなく、しっかりと自分自身のイメージを正確に伝えましょう。
- もし気に入らなかった場合、元に戻すことはできないんですよね?
- その通りです。一度削ってしまった骨というのは元に戻すことはできません。なので骨切りは慎重に考えましょう。
顎削りを含めすべての骨切りは基本的にシミュレーションが可能ですのでカウンセリングで医師としっかりと術後のイメージ、仕上がりについてよく話し合うことが重要です。
- 顎削りは術後の痛みが少ないって本当ですか?
- そうですね。筋肉の影響も受けにくいですし、範囲もそれほど広いわけではありませんので強い痛みが続くことはありません。
- 術後はどんな状態ですか? 日帰りって本当ですか?
- まず、日帰りができるかどうかということですが、日帰りで十分治療が可能です。
術後の状態ですが、顎先部分にテーピングをしているだけの状態です。帰宅するまでは包帯を巻く場合もありますが、帰るときにはテーピング以外は外して、専用のマスクを装着して帰ることになると思います。
ただし、顎の骨をいくつかのパーツに切り分けて再度組み直す手法の場合、ドレーンを挿入することがあります。その場合、顎下部分にドレーンの管が出ていることがあります。
- 術後の固定やドレッシングというのはクリニックによっても違ってきます。カウンセリング時にしっかりと確認しておきましょう。
- 術後は麻痺が怒ると聞きました。どれくらいの期間、どの範囲の麻痺なんですか?
-
術後の麻痺ですが、感覚が鈍くなると言う知覚の麻痺を引き起こす可能性があります。でも安心してください。
ずっと続くのではなく数ヶ月後には回復します。範囲については顎先を中心とした範囲の麻痺です。決して広範囲に広がってしまうような麻痺ではありません。
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