脂肪吸引の修正手術とは?|再治療の内容・費用・成功のポイント

「脂肪吸引をしたのに、理想とは程遠い結果になってしまった…」
「デコボコが目立って、隠す服しか着られない」
「もう一度やり直したいけど、どうすればいいの?」

そんな悩みを抱える方にとって、脂肪吸引の修正手術は“やり直し”の希望となる治療です。
しかし、再手術は初回よりも難易度が高く、施術内容や費用もさまざま。
安易に再手術に踏み切ってしまうと、さらに状態を悪化させてしまうリスクもあります。

このページでは、脂肪吸引の修正手術について、

  • どんなトラブルが対象になるのか
  • どのような修正方法があるのか
  • 費用の目安と成功のポイントは?

といった疑問にお答えしながら、“納得の再スタート”のための基礎知識をわかりやすくご紹介します。

修正手術の対象となるトラブルとは?

脂肪吸引の修正手術は、すべてのケースに対応できるわけではありません。
再治療が必要となるのは、見た目の仕上がりや生活への影響が大きいトラブルに限られることがほとんどです。

ここでは、修正の対象となりやすい主な失敗例を紹介します。

凹凸・デコボコ(皮膚表面の不均一)

最も多いトラブルが、皮膚の凹凸です。これは脂肪を不均等に取りすぎたり、浅い層での吸引によって生じることが多く、
とくに太ももやお腹など広範囲で起きやすい傾向があります。

軽度ならマッサージや経過観察で落ち着くこともありますが、明らかな段差やしこりがある場合は修正が必要です。

脂肪の取り残し・効果不足

「全然細くなっていない」「まだ脂肪が残っている気がする」と感じる場合、
吸引不足(吸引量が少なかった、または浅層・深層へのアプローチ不足)が考えられます。

このケースでは、再吸引によるボリューム調整が行われることが多く、
一度目よりも慎重なデザインとバランス感覚が求められます。

左右差・シンメトリーの乱れ

腕や太もも、ふくらはぎなど左右対称が求められる部位では、
吸引量や施術技術の差によって左右の太さや形が違って見えることがあります。

この左右差は服を着ていても気になりやすく、精神的なストレスに繋がることもあるため、
デザインを修正して左右のバランスを整える再施術が行われることがあります。

皮膚のたるみ・伸び

加齢やもともとの皮膚の弾力の低下、脂肪の取りすぎなどによって、
皮膚がたるんでしまうケースもあります。

この場合、再度の脂肪吸引では改善が難しく、
皮膚の引き締め(タイトニング)や切除を伴う治療を併用することもあります。

硬結(しこり)や神経障害などの医療的トラブル

硬くしこりのようになった脂肪(硬結)や、
吸引時に神経を傷つけてしびれ・違和感が残るなどのケースも、修正対象となることがあります。

ただし、これらは美容的な修正というより医療的な処置・専門的な治療が必要となるため、
一般的な美容外科では対応が難しいこともあります。

脂肪吸引の修正手術の方法

脂肪吸引の修正手術は、初回の吸引と比較してより繊細で高度な技術が求められます。
一度手を加えた部位には、組織の癒着や皮膚の伸び、血流の変化などが起きているため、
慎重なアプローチが不可欠です。

ここでは、代表的な修正方法を解説します。

再脂肪吸引

もっとも基本的な修正方法です。
残った脂肪を追加で吸引することで、ボリューム調整や左右差の解消を図ります。

ただし、一度吸引した部位は線維化や癒着が起こっているため、
吸引可能な脂肪が少なく、皮膚へのダメージも大きくなりやすいという注意点があります。

このため、修正では以下のような高度なテクニックが求められます。

  • 細いカニューレ(吸引管)を使用し、組織への負担を最小限に抑える
  • 吸引方向を一方向に限定せず、複数方向から交差させるようにアプローチし、凹凸の原因となる脂肪の段差をなだらかに整える
  • 線維化した組織を丁寧に剥がしながら吸引し、皮膚の滑らかさを取り戻す

こうした工夫によって、皮膚表面の凹凸や不自然な段差を緩和し、
再び自然なボディラインへと導くことが可能になります。

凹凸修正(脂肪注入/脂肪移植)

デコボコになった部分には、脂肪を“追加する”方法が有効なことがあります。
具体的には、お腹や太ももなどから採取した脂肪を加工し、
凹んだ部位に注入して表面をなだらかに整える施術です。

この脂肪注入法は、しこりを避けるためにごく微量ずつ分散注入する必要があり、
医師の経験が仕上がりを大きく左右します。

タイトニング治療(皮膚の引き締め)

脂肪を取りすぎたことにより皮膚がたるんでしまったケースでは、
高周波(RF)や超音波(HIFU)などを使用して皮膚を引き締める治療が行われます。

  • サーミタイト
  • ベイザーリポ後のRF治療

など、脂肪吸引と組み合わせて使われる機器を再利用する形もあります。

皮膚がある程度残っている場合には有効ですが、たるみが強い場合は効果が限定的です。

皮膚切除(リフト手術)

たるみが著しく、タイトニングでは改善が見込めない場合、
余剰皮膚を切除する手術(ボディリフトなど)が選択されます。

この方法は効果が高い一方で、明確な手術痕が残るため、
美容的な観点で抵抗を感じる方もいます。

ただし、身体のラインを整えるという点では非常に有効です。

脂肪溶解注射(わずかなボリューム調整に)

軽度な凹凸や、ごくわずかな脂肪の残りが気になる場合は、
脂肪溶解注射による修正も選択肢の一つです。

この方法は、メスやカニューレを使わず、脂肪細胞を溶かす薬剤を直接注入することで
自然な代謝によって脂肪を減らしていく治療法です。

修正手術では、以下のようなケースで活用されます。

  • 吸引では難しい微細な凹凸の調整
  • 皮膚への負担を最小限にしたい場合
  • 外科的な再手術に抵抗がある人への比較的低侵襲な選択肢

ただし、大きなボリュームの調整や皮膚のたるみには効果が乏しいため、
目的や状態に応じて使用が限られます。

医師による的確な判断のもと、他の修正手術との組み合わせで使われることも多いです。

修正手術にかかる費用の目安

脂肪吸引の修正手術は、通常の脂肪吸引よりも高額になる傾向があります。
その理由は、以下のような高度な技術やリスク管理が求められるためです。

費用相場

部位や修正内容によって異なりますが、一般的な目安としては以下の通りです。

  • 再脂肪吸引(1部位):30〜60万円
  • 脂肪注入による凹凸修正:40〜80万円
  • タイトニング(高周波・HIFUなど):10〜30万円/回
  • 皮膚切除を伴うリフト手術:80〜150万円以上

また、複数の部位や処置を組み合わせる場合、総額が100万円を超えることも珍しくありません。

修正費用が高額になる理由

修正費用が高くなる背景には、以下のような事情があります。

  • 難易度の高い手術である(組織の癒着・線維化・吸引限界)
  • 手術時間が長く、医師の経験やスキルがより問われる
  • 事前のデザイン・シミュレーションが複雑で綿密な準備が必要
  • リスク管理のためのアフターケアや再診対応が手厚くなる

「とりあえず安いところで…」という考え方は、修正では特にリスクが大きいため、
価格よりも医師の技術・実績・修正経験を最優先することが重要です。

修正手術を成功させるために大切なこと

脂肪吸引の修正手術は、通常の手術よりも繊細で難易度が高い分、
「どこで、誰に、どのように」お願いするかが、結果を大きく左右します。

後悔を避け、納得のいく仕上がりを目指すためのポイントを整理しておきましょう。

修正の経験が豊富な医師を選ぶ

修正は「ただのやり直し」ではありません。
初回手術で組織にダメージが加わっているため、
経験の少ない医師ではリスクがさらに増すおそれがあります。

  • 修正手術の症例数やビフォーアフターを確認する
  • 得意な部位や過去のトラブル対応例を聞く
  • カウンセリングで不安を親身に聞いてくれるかも重要

修正に向けたタイミングの見極め

術後すぐに再手術を希望する方もいますが、焦りは禁物です。
脂肪吸引の仕上がりは、時間とともに変化します。

  • 基本的には術後6ヶ月〜1年ほど待つのが望ましい
  • 腫れ・むくみ・皮膚の戻りなどが落ち着いてから判断する
  • 医師が「まだ待ちましょう」と判断する場合もある

適切な時期でないと、かえって状態を悪化させる可能性もあります。

自分の「理想」と「現実」のギャップを理解する

修正とはいえ、初回以上の結果を出すのは難しいこともあります。
組織の限界や皮膚の状態など、医学的に可能な範囲を理解した上で望むことが大切です。

  • 写真やイラストで「こうなりたい」ではなく、「こう改善したい」を伝える
  • 現実的にどこまでの回復が可能かを医師とすり合わせる
  • セカンドオピニオンは必須

冷静な判断と現実的な期待が、修正手術の成功を左右します。

よくあるご質問

Q&A

修正手術を検討している方からは、
「本当にやり直せるの?」「また失敗したらどうしよう…」という声が多く寄せられます。

初回の手術で思うような結果が得られなかったからこそ、
次こそは絶対に失敗したくないという気持ちは、誰しもが強く抱くものです。

ここでは、実際に相談の多い内容から、少しマニアックな質問まで幅広くピックアップ。
修正を前向きに検討するために役立つリアルな情報をお届けします。

脂肪吸引の修正は何回でもできるの?
基本的には可能ですが、繰り返すごとにリスクが高まります**。
特に、皮膚のたるみ・癒着・線維化が強くなるため、回数には限界があります。
1回の修正でどこまで理想に近づけられるかを、医師と慎重に相談することが大切です。
凸凹になったお腹を完全にフラットに戻せる?
状態によりますが、「完全に」は難しいこともあります。
組織の損傷具合・皮膚の伸び・残存脂肪の量によっては、改善が限られる場合もあります。
再吸引や脂肪注入、表面処理(サブシジョンなど)を組み合わせて、できる限り滑らかに整える方向で調整します。
Q3. 修正手術ってどれくらい痛い?
初回の脂肪吸引よりも、術後の違和感や張り感が出やすい傾向があります。
理由は、内部の癒着や線維化がある中で操作するためです。
ただし、適切な麻酔管理とアフターケアによってコントロールできる範囲です。
修正に失敗することもある?
残念ながらあります。特に、

  • 状態を見極めずに早すぎる修正を行った
  • 修正経験の乏しい医師が手術した
  • 理想と現実のギャップが大きすぎた

などのケースでは、再度の修正や別の治療法が必要になることも
そのため、修正だからこそ慎重に医師選びをすることが重要です。

「硬さ」が残った部位はどうすればいい?
術後しばらく経っても触れるとゴリゴリしている「硬結(こうけつ)」は、
多くの場合時間とともに改善しますが、場合によっては、

  • マッサージや温熱療法
  • 高周波などの治療器
  • サブシジョン(皮膚下の剥離)

などが有効です。放置せず、医師に相談することをおすすめします。

皮膚のたるみも修正できる?
はい。ただし、脂肪だけではなく皮膚自体の処理が必要です。
たとえば、

  • 軽度なら高周波やHIFUなどの引き締め治療
  • 中等度以上なら皮膚切除を伴うリフト手術

が検討されます。たるみが強い場合は、脂肪吸引よりもリフト手術がメインになることもあります。

「もう一度、前を向くためにできること」

脂肪吸引に失敗したかもしれない。
そう感じたとき、誰にも相談できず、不安な気持ちを抱え込んでしまう方は少なくありません

鏡を見るたびに後悔や不安がよぎり、「もう治らないのでは…」と諦めかける気持ちも、よくわかります。

でも、その不安は、あなた一人だけのものではありません
そして、それを乗り越えた方々もたくさんいます

修正手術には確かにリスクもありますが、

  • 経験豊富な医師の選択
  • 適切なタイミングでの判断
  • 無理のないゴール設定

この3つを大切にすれば、希望を取り戻せる可能性は十分にあります

今の自分を否定するのではなく、
「本当はこうなりたかった」「もう一度自分らしく笑いたい」
そんな気持ちを、どうか大切にしてください。

あなたのその一歩を、私たちも応援しています。
「どこに相談すればいいの?」「まず何をすれば?」という方は、修正手術に対応しているドクター一覧のページもご覧ください。

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