「脇汗が気になってボトックスを試してみたい。でも、クリニックによって料金がずいぶん違うのはなぜ…?」
実は、脇ボトックスには“適切な単位数(量)”があり、それが効果のカギとなります。
一見安く見えるクリニックでも薬剤を薄めていたり、必要な量を投与していない場合があるのです。
ここでは、「適正な量とはどれくらい?」「なぜクリニックによって値段が違うの?」「信頼できるクリニックはどう選ぶ?」といった疑問にお答えします。
脇ボトックスの“単位数”って何のこと?
脇ボトックスを検討していると、「何単位打ちます」といった言葉を耳にすることがあります。
この“単位(U=Unit)”とは、ボトックス製剤に含まれる有効成分の量を示す単位で、いわば“効き目の強さ”の目安です。
■ 一般的な目安は「片脇50単位、両脇で100単位」
標準的な治療では、片脇につき40〜50単位(U)が適量とされ、両脇あわせて合計80〜100単位で行われることが多いです。これはあくまで平均的な数値で、汗の量や体格、過去の治療歴などによって微調整することもあります。
■ 少なすぎると効果が弱いことも
単位数が少ないと、「打ったのに全然効かなかった」という残念な結果になる可能性があります。
反対に、過剰に多く打ってしまうとリスクが高まるため、“ちょうどよい量”を見極めてくれる医師の判断がとても重要です。
「どこのクリニックも同じ内容だと思っていたけど、実は“打ってくれる量”が違うなんて…」
そんな落とし穴を避けるためにも、この“単位数”という概念はしっかり理解しておくことが大切です。
適正量を守ることの大切さ
ボトックス注射の効果を最大限に引き出すためには、“適正な量”をきちんと打つことが絶対条件です。
■ 効果が弱い=量が足りていないケースが多い
「なんとなく汗が減った気がするけど、服の汗ジミは変わらない」
「まったく効果を感じなかった」
こうした声の多くは、単位数が十分でなかったことが原因です。
特に初めて治療を受ける方は、料金の安さにつられて“単位数が少ないメニュー”を選んでしまい、満足のいく効果が得られないまま終わってしまうことがあります。
■ 少なすぎるとムラが出る
脇全体にまんべんなく汗をかく方は、広い範囲に適切な量を分散して注射する必要があります。
単位数が少ないと、一部だけ効いて一部はそのまま汗が出る…というムラのある仕上がりになることもあります。
■ 効果の持続期間にも影響
適正な量をしっかり注射すれば、効果は平均で4〜6ヶ月ほど続くとされています。
しかし、量が足りない場合は、1〜2ヶ月で効果が切れてしまうこともあり、再注射のコストも無駄になってしまいます。
満足度の高い治療を受けるためには、「価格」よりも「中身」に注目することが何より大切です。
安すぎるボトックスには注意!
「〇〇円で脇ボトックスができる!」「他より半額以下!」
そんな魅力的な価格の広告に惹かれることもあるかもしれません。
しかし、極端に安い料金設定のクリニックには“理由”があることを忘れてはいけません。
■ 単位数が少ないメニューに注意
低価格を実現するために、片脇20〜30単位など、最低限の量しか使っていないケースがあります。
これでは十分な効果が出ないばかりか、「効かない=ボトックスはダメ」と誤解してしまうリスクも。
■ ボトックス製剤を薄めて使用するケースも…
一部のクリニックでは、水や生理食塩水で製剤を過剰に希釈していることがあります。
見た目には注射本数も十分に見えますが、実際の有効成分はかなり少ないということも。
■ 使用している薬剤の種類も確認を
本来のボトックスは「アラガン社製」が代表的で信頼性が高いとされています。
それに対して、極端に安価なボトックス治療では、承認外の製剤(中国・韓国製など)を使っている場合もあります。
もちろんすべてが悪いわけではありませんが、安さの裏にリスクがあることを理解しておくことが重要です。
「安いから」で選んだ結果、期待した効果が得られず、
「適切な治療」をもう一度受ける羽目に…というケースは少なくありません。
良いクリニックを見極めるポイント
ボトックス治療で満足するためには、「何を注射するか」だけでなく、「どこで、誰に打ってもらうか」が非常に重要です。
価格や広告だけでは見えない、“信頼できるクリニックの見極め方”を知っておきましょう。
■ 単位数・注入方法についてしっかり説明してくれる
「何単位を使うのか?」「どの範囲に注射するのか?」といった説明を、事前に丁寧にしてくれるかどうかは非常に大切なポイントです。
曖昧な表現ばかり、質問をはぐらかすような対応には注意が必要です。
■ 適切な価格帯かどうかも判断材料に
相場より極端に高すぎる、または安すぎるクリニックは要注意。
ボトックス治療の平均価格(両脇で3〜7万円程度)から大きく外れている場合は、単位数や製剤の質が異なる可能性があります。
■ 医師の実績・症例写真をチェック
ホームページなどで、ボトックスの実績や患者満足度、症例のビフォーアフターが掲載されているか確認しましょう。実績のある医師は、自信を持って情報公開していることが多いです。
■ カウンセリングの対応で“本気度”がわかる
時間をかけてあなたの悩みを聞いてくれるかどうか、
質問に丁寧に答えてくれるかどうか——
実はこの時点で、「ここなら安心して任せられるか」が見えてくることもあります。
“安さ”ではなく、“納得できる説明と信頼できる医師”がそろっているクリニックこそが、
ボトックス治療を成功に導く鍵になります。
適切な量と適切な医師が、満足のいく効果を生む
ボトックスは、注射するだけのシンプルな治療に見えるかもしれません。
しかしその効果は、「どれだけの量を、どの範囲に、どう打つか」という医師の判断と技術に大きく左右されます。
■ 適正な単位数こそが“しっかり効く”ための前提
効果の実感や持続期間に差が出るのは、単位数(投与量)が足りないケースがほとんどです。
「効かなかった」「すぐに汗が戻った」と感じる方の多くは、必要な量をきちんと投与されていない可能性があります。
■ 安すぎる治療の裏にはリスクがあることも
薬剤の希釈、単位数の不足、未承認製剤の使用など、
「安さ」の背景には、利用者が気づきにくい落とし穴が潜んでいることもあります。
■ 納得のいく説明と治療が、安心と満足につながる
単なる価格比較ではなく、「どんな薬剤を、どれくらい、どんなふうに使うか」まで丁寧に説明してくれるクリニックを選ぶこと。
それが、“効くボトックス”と出会うための近道です。
「なんとなく安いから」で後悔しないために。
信頼できる医師と、適切な治療内容で、安心して脇汗の悩みに向き合いましょう。