「ちゃんとケアしてるのに、また着替えてる自分がいる」
「汗のにおい、気づかれてないかな…」
何度も対策してきたはずなのに、どこかで繰り返すこの悩み。
本当はもっと前向きに過ごしたいのに、
「またか」と落ち込む日々を送っていませんか?
繰り返す不安に終止符を打ちたい——。
その願い、叶えられる可能性があります。
解決できるかもしれないという事実を、まずは知ってください。
吸引法
吸引法は、ワキガの原因となる「アポクリン汗腺」を専用の器具で吸い取って減らす手術です。
脇の皮膚に数ミリの小さな切開をして、カニューレという細い管を入れ、汗腺がある層をまんべんなく吸引していきます。
傷跡はほとんど目立たず、ダウンタイムも比較的軽いので、「本格的な手術は不安だけど、しっかり治したい」という人に向いています。
ただし、汗腺を直接見ながら取るわけではないので、汗腺の取り残しが起きやすく、重度のワキガには効果が物足りないと感じることもあるようです。
それでも、切らずにニオイの元にアプローチできる治療として、一定の人気があります。
ニオイの悩み、その本当の原因は?
ワキガとは、脇の下にある「アポクリン汗腺」から分泌される汗が、皮膚上の細菌と反応してニオイを発する状態です。思春期以降に目立ちやすく、本人にとっては深刻な悩みになりがちです。中には「自分は気づいていないだけで、周囲に迷惑をかけているのでは?」と不安を抱え続ける方も少なくありません。
ワキガの治療法にはさまざまな選択肢がありますが、その中でも「吸引法」は、アポクリン汗腺を物理的に取り除くことでニオイの根本にアプローチできる、比較的負担の少ない手術法です。
吸引法の仕組みと特徴
吸引法は、皮膚を数mm切開し、専用の細いカニューレ(吸引器)を用いて、脇の下の皮膚直下に存在するアポクリン汗腺を吸引・除去する治療です。脂肪吸引の技術を応用しており、皮膚を大きく切り開く従来の剪除法に比べて、身体への負担やダウンタイムが少ないというメリットがあります。
吸引法 主な特徴
- 切開はごく小さく、傷跡が目立ちにくい
- 局所麻酔での日帰り手術が可能
- 汗腺を物理的に除去するため、効果の持続が期待できる
- ダウンタイムが短く、社会復帰が早い
吸引法 治療の流れ
吸引法は、反転剪刀法のように「切って縫って終わる」という単純明快な手術とは異なり、その工程があまり知られておらず、不安を感じる方も少なくありません。
実際に治療を検討するなら、初診からアフターケアまでの全体の流れをしっかり把握しておくことが大切です。
ここでは、吸引法の一般的なスケジュールを段階ごとにご紹介します。治療を前向きに考えるための参考にしてください。
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カウンセリング・診察
医師がニオイの程度や皮膚の状態を確認し、適応があるかどうかを判断します。
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手術(施術時間:約30〜60分)
局所麻酔後、小さな切開部位から吸引器を挿入し、汗腺を丁寧に吸い取ります。必要に応じてドレナージ(血液排出)も行います。
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術後の固定とケア
術後は出血や腫れを抑えるために圧迫固定を行います。多くの場合、数日間ガーゼ固定が必要です。
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ダウンタイム・通院
軽度の痛みや腫れがありますが、通常1〜2週間で落ち着きます。術後1〜2回の通院が推奨されます。
- 根本的に汗やにおいの原因を減らしたい
- 薬や対策での効果を感じにくい
- 軽度〜中等度の腋臭・多汗症に悩んでいる
- 中等度までのワキガの方
- ダウンタイムを短くしたい方
- 傷跡を目立たせたくない方
- 手軽に効果を得たい方
- 重度のワキガの方
- 再発リスクを最小限にしたい方
- 一度の手術で確実な効果を求める方
- 吸引不足による効果の不十分感
- 皮膚の陥没や凹凸が出る可能性(稀)
- 一時的な内出血や腫れ
- 術後の感染リスク(稀)
- 吸引法はワキガを完全に治せますか?
- 吸引法はアポクリン汗腺を減らす効果がありますが、すべてを取りきることは難しく、重度の方では再発の可能性があります。完全な治療を希望する場合は剪除法の方が適していることもあります。
- 傷跡は残りますか?
- 吸引法は数mmの切開で済むため、傷跡は非常に目立ちにくいのが特徴です。体質によって赤みがしばらく残る場合もありますが、多くは時間とともに薄くなります。
- 手術後すぐに仕事や学校に行けますか?
- 軽作業であれば2〜3日後から可能ですが、腫れや痛みを避けるために1週間ほど安静を取るのが理想です。運動や重労働は避けてください。
- 保険適用される条件はありますか?
- 吸引法は保険対象外の治療ですので、全て自由診療、自費診療として扱われます。重度の腋臭は吸引法が適応ではなく、「反転剪刀法」が対象となります。
- 吸引法とミラドライ、どっちがいいですか?
- 吸引法は物理的に汗腺を除去するため、一定の効果が得られます。一方、ミラドライは非侵襲的でダウンタイムがさらに短いというメリットがあります。症状の程度と希望するダウンタイムによって選ぶと良いでしょう。
- 吸引法の効果はいつから実感できますか?
- 手術直後からある程度ニオイの軽減を感じる方が多いですが、腫れや内出血があるうちは実感しにくいこともあります。本来の効果が安定するのは、術後1〜2ヶ月経過してからです。周囲からの反応も、徐々に変化に気づかれるようになります。
- 効果が不十分な場合、再手術はできますか?
- はい、再手術は可能です。ただし、1回目の吸引法で皮膚が薄くなっていたり、瘢痕(はんこん)がある場合は難易度が上がるため、方法の再検討(例:剪除法への切り替え)や慎重な判断が必要です。再手術を希望する場合は、経験豊富な医師に相談することをおすすめします。
◆ 吸引法|こんな人におすすめ
「本気で改善したいけど、大がかりな手術にはちょっと不安」
そんな方にとって、無理なく現実的に選べる手段のひとつです。
ある程度しっかりした変化を求めているが、できれば手術は軽めがいい
「これまでいろいろ試してきたけど、決定打がない」
そんな“中間地点”に立つ人の悩みに応える選択肢とも言える方法です。
吸引法の効果と限界
吸引法は、皮膚を大きく切開せずにアポクリン汗腺を減らせる点が最大の利点です。ただし、吸引できる汗腺の量には限界があるため、重度のワキガには不十分な場合もあります。
また、吸引は盲目的な処置であるため、手術の技術や経験によって結果が左右されることもあります。吸引後にニオイが残る(再発する)ケースもあり、完全な無臭を求める方には剪除法のほうが適している場合もあります。
吸引法が向いている人・向いていない人
向いている人
向いていない人
吸引法のリスクと注意点
リスクを最小限に抑えるためには、経験豊富な医師によるカウンセリングと技術力が重要です。
費用の目安と保険適用
吸引法は、健康保険の適用がない自由診療のため、費用は全額自己負担となります。
一般的な相場としては、片側で10〜15万円前後、両側で20〜30万円程度ですが、クリニックによって金額に幅があります。
たとえば、カニューレの種類(極細タイプを使用する場合)や、麻酔をより快適な静脈麻酔に変更するケース、さらには術後の再診・固定・圧迫具などがセットになっているプランかどうかによって、価格が大きく異なることもあります。
一見安く見える料金でも、「術後の処置は別料金」「片側ずつの料金表示」などの条件がある場合もあるため、事前に総額でいくらかかるのか、しっかり確認することが大切です。
価格だけでなく、使用機器、医師の経験、アフターケア体制などを含めて、自分にとって納得できるクリニックを選びましょう。
“切らずに治す”を考えるあなたへ
吸引法は、ワキガ治療の中でも「皮膚を大きく切らずに、原因にアプローチできる」選択肢として注目されています。傷跡が目立ちにくく、ダウンタイムも比較的短いため、日常生活への影響を最小限に抑えたい方には魅力的な治療法です。
ただし、汗腺を目視で除去するわけではないため、効果に個人差が出やすいことや、重度のワキガには物足りなさを感じる場合があるという点も理解しておく必要があります。
だからこそ、「自分の症状に合っているのか」「求めている効果が得られるか」をしっかり確認することが大切です。まずは経験豊富な医師に相談し、治療法ごとの特徴やリスクも含めて、自分にとって納得できる選択をしていきましょう。
よくあるご質問
吸引法は、比較的負担の少ないワキガ治療として注目されていますが、実際に手術を検討するとなると、不安や疑問も多いはずです。ここでは、患者さんからよく寄せられる質問をもとに、治療の実際や注意点についてわかりやすくお答えします。事前に知っておくことで、自分に合った治療かどうかの判断にもつながります。