二重整形にはいろいろな方法がありますが、
名前が似ていたり、説明も専門的で、正直わかりにくい。
埋没法と切開法の違いはなんとなく知っていても、
「眼瞼下垂の手術って、どう違うの?」と疑問に思う人は少なくありません。
まぶたの印象を整えるという目的は似ていても、
アプローチも仕上がりも、得られる効果もまったく違うのが実際のところ。
しかも、整形の方法には本当にたくさんの選択肢があり、その“選び方ひとつ”で結果が大きく変わることもあります。
だからこそ、「なんとなく」で決めるのではなく、それぞれの施術について知っておくことがとても大切です。
ここでは、美容整形としての視点から、
眼瞼下垂・埋没法・切開法、それぞれの違いと選び方をわかりやすく解説します。
二重整形にはどんな方法がある?
一口に「二重整形」と言っても、実はまったく異なる方法がいくつも存在します。
代表的なものは以下の3つです。
- 埋没法(まいぼつほう)
- 切開法(せっかいほう)
- 眼瞼下垂手術(がんけんかすいしゅじゅつ)
いずれも「まぶたの見た目を変える施術」ではありますが、
アプローチの仕方、目的、得られる効果が大きく異なるというのがポイントです。
たとえば──
- 「まぶたに糸を通して二重にする」のが埋没法
- 「皮膚を切ってラインを作る」のが切開法
- 「まぶたを開ける力そのものを改善する」のが眼瞼下垂手術です。
どれも二重ラインを整えることはできますが、
「どんな悩みに効くのか」「どんな人に向いているのか」はまったく違うのです。
つまり、方法選びひとつで仕上がりも印象も大きく変わってくるということ。
これから、それぞれの施術について、詳しく見ていきましょう。
埋没法の特徴と適している人
埋没法は、でまぶたの内側を留めて二重ラインを作る、メスを使わないプチ整形です。
施術時間は10〜20分程度と短く、腫れや内出血も軽度で済むことが多いため、初めての二重整形として人気のある方法です。
最大の魅力は、ダウンタイムの短さと自然な仕上がり。
手術後、数日でメイクが可能になることもあり、仕事や学校を休みにくい人でも受けやすい施術です。
ただし、埋没法はあくまで「ラインを作る」ことが目的であり、まぶたの開きを良くすることはできません。
そのため、まぶたが厚い・たるみが強い・目力が弱いといった悩みがある人にとっては、見た目の変化が出にくいこともあります。
埋没法が向いているのはこんな人
- 一重や奥二重を自然な二重にしたい人
- まぶたが比較的薄く、軽めの人
- 二重ラインだけを整えたい人
- 初めての整形でダウンタイムを短くしたい人
- 将来的に元に戻せる可能性を残しておきたい人
軽い悩みであれば十分に効果が期待できる一方で、
目元の印象そのものを大きく変えたい場合には、他の選択肢の方が合っていることもあります。
切開法の特徴と適している人
切開法は、まぶたを切開して余分な皮膚や脂肪を取り除きながら、二重ラインをしっかり固定する手術です。
一度ラインを作れば、半永久的に形が維持されるのが大きな特長です。
まぶたが厚い、皮膚にたるみがある、埋没法ではすぐに戻ってしまった──
そんな方にとっては、安定したラインと、明確な変化が得られる方法として人気があります。
一方で、ダウンタイムは長めで、腫れや内出血が出やすいのも事実。
回復に1〜2週間、完成までには数ヶ月かかることもあるため、しっかり休める時期を選んで行う手術といえます。
また、切開法は「ラインを作る」手術であり、まぶたの開きを大きく改善したい場合は、眼瞼下垂手術との併用を検討することもあります。
切開法が向いているのはこんな人
- まぶたが厚い、皮膚にたるみがある人
- 二重のラインをしっかり作りたい人
- 埋没法ではすぐに取れてしまった経験がある人
- ダウンタイムを取れるスケジュールがある人
- 一度の手術で長期的な効果を求めている人
ラインの形にこだわりたい、目元をしっかり変えたい。
そんな思いがあるなら、切開法は頼れる選択肢のひとつです。
ただし、「開きが悪い」「目力が弱い」といった悩みを根本的に変えたい場合は、
次に紹介する眼瞼下垂手術の方が、より的確にアプローチできる可能性があります。
眼瞼下垂手術の特徴と適している人
眼瞼下垂手術は、まぶたを引き上げる力(挙筋の働き)を改善し、目の開きを良くするための手術です。
一般的には視野の改善を目的とした保険診療でも行われますが、美容整形では「目元の印象を変える」ことを目的として行われるケースが増えています。
この手術の最大の特徴は、目の縦幅そのものが変わること。
まぶたの開きが良くなることで、黒目の見える範囲が広がり、目力がアップし、印象が劇的に変わることがあります。
二重ラインの形成や左右差の調整も同時にできるため、
「ただラインを作る」のではなく、「目の存在感そのものを引き出す」施術として選ばれることが多くなっています。
ただし、手術には腫れ・内出血などのダウンタイムがあり、まぶたの構造に合わせた繊細な調整が必要なため、
経験豊富な医師のもとで丁寧な診察を受けることがとても大切です。
眼瞼下垂手術が向いているのはこんな人
- 目を大きく見せたいけれど、開きが悪く感じる人
- 眠そう、目力がないと言われがちな人
- 二重ラインの形よりも「印象を変えたい」人
- 眉を上げて目を開ける癖がある人
- 左右差が大きく、目元のバランスが気になる人
- 他の二重手術では効果が薄かったと感じている人
この手術の魅力は、単なる“二重整形”では出せない変化が得られること。
目の開きを整えることで、自然で立体的なまなざしを手に入れることができます。
一目でわかる比較表(3施術の違い)
比較項目 | 埋没法 | 切開法 | 眼瞼下垂手術 |
---|---|---|---|
目的 | 二重ラインを作る | 二重+厚み・たるみの調整 | まぶたの開きを改善し印象を変える |
アプローチ | 糸でまぶたを留める | 皮膚や脂肪を切開し固定する | 筋肉や腱膜を調整して開きを広げる |
効果の範囲 | ラインのみ | ライン+まぶたの厚み調整 | 開き+ライン(希望に応じて調整) |
ダウンタイム | 軽め(数日〜1週間) | 中程度〜やや長め(1〜2週間) | 中程度(腫れは出やすいが回復可能) |
仕上がりの印象 | 自然・控えめ | しっかり・くっきりした二重 | 目力アップ・印象が大きく変わる |
向いている人 | まぶたが薄く軽い人 | 厚み・たるみがある人 | 目力が弱い・眠たそうに見える人 |
持続性 | 半永久ではない(取れる可能性あり) | 永続的 | 永続的(修正も可能) |
どれが自分に合っているか迷ったときは?
「二重にはなりたいけど、どの方法が自分に合っているのか分からない…」
そう悩むのは、自然なことです。実際、まぶたの状態や理想の目元は一人ひとり違うからこそ、選ぶべき方法も変わってきます。
まずは、あなたの悩みが「ラインの形」なのか「まぶたの開き」なのかを明確にしましょう。
たとえば──
- 「目の形は気に入っているけど、もう少しはっきりしたラインが欲しい」なら埋没法や切開法
- 「目が重い、眠そうに見える、目力がない」と感じるなら眼瞼下垂手術が適しています。
また、“ひとつの方法で完璧に解決する”とは限らないのが目元整形の奥深さ。
実際には、眼瞼下垂の改善と同時に二重ラインも整えるなど、複数の手術を組み合わせることで理想に近づけるケースも少なくありません。
そして何より大切なのは、目元の診察・分析が得意な医師に相談すること。
経験豊富な美容外科医であれば、あなたの目元を見た瞬間に「どの施術がベストか」を具体的に提案してくれるはずです。
“なりたい自分”に合った方法を選ぼう
どの手術が正しいか、優れているか──
その答えは「あなたがどんな自分になりたいか」によって変わります。
ナチュラルに印象を変えたいのか、
ぱっちりとした理想の二重を手に入れたいのか、
あるいは、目の開きそのものを改善して、自信に満ちた表情を手に入れたいのか。
すべては、“あなたのための整形”であることが大切です。
その中で、眼瞼下垂の手術は、ただラインを作るだけでなく、目元そのものの存在感を変えることができる強力な選択肢。
目力が増し、顔全体の印象まで変わるような、そんな大きな変化を求める方にとっては、まさに人生を変える手術になり得ます。
でも忘れないでください。
この手術がいくら優れていても、施術する医師のセンスと技術がすべてを左右します。
だからこそ──
あなたの目元に向き合い、あなたの美しさを引き出すことに真剣な、
信頼できる医師選びを、何より大切にしてください。