眼瞼下垂の手術は、見た目の変化が大きく、目元の印象を大きく変えられる治療として注目されています。
しかしその一方で、「思ったほど目が開いていない」「逆に開きすぎて違和感がある」「左右のバランスが悪い」「眠そうな印象が残った」など、満足のいかない仕上がりに悩む声も少なくありません。
中には「整形したのに周りに気づかれなかった」「以前より老けて見える」「修正手術が必要になった」など、見た目だけでなく生活やメンタルにも影響が出てしまうケースも。
でも、こうした“失敗”の多くは、医師とのゴールのすり合わせ不足や、不適切な術式の選択、さらには過度な期待が原因であることが多いのです。
ここでは、美容目的で行う眼瞼下垂手術において、実際に起こりうる失敗例とその背景、そして、失敗を防ぐために知っておくべきポイントを詳しく解説していきます。
手術を後悔しないために。
まずは「どんな落とし穴があるのか」を知ることから始めてみましょう。
どこからが“失敗”?満足できなかった例とは
「眼瞼下垂の手術で失敗した…」
そう感じる人の中には、実際に“大きな医療ミス”があったわけではないケースも少なくありません。
問題なのは、「思っていた仕上がりと違う」「理想の目元になっていない」という“満足できなかった”という感覚たとえば――
「もっとパッチリすると思ってたのに、ほとんど変わらなかった」
「左右でまぶたの開きが違って、毎朝のメイクでごまかすのが大変」
「人から“眠そう”って言われるのが嫌で手術したのに、印象がほとんど変わらなかった…」
「せっかく整形したのに、誰にも気づかれなかったのがショックだった」
「“若返り”のつもりが、逆にキツく老けたように見られてしまった」
こうした声は決して特別なものではなく、多くの人が経験する“予想外”の結果なのです。
そして、実際によくある「満足できなかった例」としては以下のようなものが挙げられます。
- 思ったほど目が開いていない(変化が小さすぎて満足できない)
- 目が開きすぎて不自然、違和感がある(過矯正)
- 二重の幅が広すぎたり、左右でラインがズレている
- 手術後も眠たそうな印象が残った
- 表情が強くなりすぎてキツく見えるようになった
- 「整形したのに気づかれない」ことで損した気分になる
- 「あれ?老けた?」と逆にマイナスな印象を持たれた
- 数ヶ月で元に戻ってしまった(再発)
これらはすべて、医師の技術不足だけではなく、カウンセリングの時点でのすれ違いや、患者自身のイメージとのギャップによって起きることがほとんど。
つまり、「なにが失敗か」はとても個人的な問題。
だからこそ、手術を受ける前に「自分はどうなりたいのか」を明確にしておくことが大切なのです。
よくある失敗の原因
眼瞼下垂の手術で「思ったようにいかなかった」と感じる背景には、いくつかの共通する原因があります。
それは決して特別なトラブルではなく、ちょっとした見落としやすれ違いから生まれてしまうことが多いのです。
代表的な原因は以下のとおりです。
● 医師とのゴール設定のズレ
患者が「もっとパッチリした目」を希望していたのに、医師側が「ナチュラルな変化」を重視していた――
こうした認識のズレは非常に多く、術後の満足度に直結します。
理想の目元を具体的に伝えること、症例写真を使って共有することがとても重要です。
● 自分に合わない術式の選択
まぶたの厚みやたるみの量によって、適した手術法は変わります。
本来は挙筋前転法が良かったのに、短縮法が選ばれてしまった。
皮膚切除が必要だったのに省略された。
そういった選択ミスが、仕上がりに影響することも。
● 技術・経験不足の医師による手術
眼瞼下垂は非常に繊細な手術で、わずかなずれが結果に大きく響きます。
症例数の少ない医師、眼瞼手術が専門外の医師では、期待通りの仕上がりにならないリスクがあります。
● ダウンタイム中の不適切なケア
術後にまぶたを強くこすったり、過度に冷やしすぎる・温めすぎるといった自己判断が、腫れの長期化や左右差につながることも。
医師の指示を守ったセルフケアも成功には不可欠です。
● 本人の体質や回復力の影響
腫れやすい、むくみやすい、傷跡が硬くなりやすい体質の方は、予定通りの結果にならないこともあります。
また、年齢や皮膚の弾力も仕上がりに影響するため、事前にリスクをしっかり理解しておくことが必要です。
修正手術が必要になる場合とは?
どんな手術でも「100%完璧」はありません。
眼瞼下垂の手術も同様で、仕上がりに納得がいかず、修正手術を希望するケースは少なくありません。
では、どのようなときに「再手術」や「修正」が検討されるのでしょうか?
以下のような状態が続く場合は、修正の対象になることがあります。
● 術後すぐに強い違和感や見た目の異常がある
目の開き方が左右で大きく異なる、まぶたが不自然につっぱる、閉じづらいなどの症状がある場合は、術式や固定の位置に問題がある可能性があります。
● 数ヶ月経っても改善しない左右差
多少の左右差は自然なことですが、数ヶ月経っても目立つ場合は修正対象とされます。
時間とともに改善するケースもあるため、焦らず経過を見ながら判断することが大切です。
● 開きすぎて眠れない・まばたきがしづらい
いわゆる「過矯正」状態。
目が開きすぎることで眼球が乾燥し、ドライアイや疲労感の原因になります。生活に支障が出るレベルであれば、修正で開き具合を調整する必要があります。
● 後戻りして元の状態に近づいてきた
手術直後はしっかり目が開いていたのに、数ヶ月で元に戻ってしまった…
これは固定が緩んだり、まぶたの構造に問題がある可能性があります。
こうした再発も、修正手術で改善できるケースがあります。
失敗を防ぐために、できること
眼瞼下垂の手術は、とても魅力的な美容整形の一つです。
目元が変わるだけで、顔全体の印象が大きく変わり、人生まで前向きになることもあります。
だからこそ――「失敗した」と感じるのは本当にもったいないこと。
ちょっとした準備と意識で、手術の成功率はグッと高まります。
以下のポイントを押さえて、納得のいく結果を目指しましょう。
● カウンセリングで“理想の目元”を具体的に伝える
「なんとなくパッチリしたい」ではなく、どんな目元を目指したいのかをできるだけ具体的に伝えましょう。
好きな芸能人の写真や、過去の自分の写真でもOK。イメージの共有こそ、満足の第一歩です。
● 医師の提案が「納得できるか」を大切にする
どんなに有名なクリニックでも、術式や仕上がりイメージに納得できないなら立ち止まってOKです。
説明があいまいだったり、「とりあえずやってみましょう」という提案には注意を。
● 自分に合った術式を提案してくれる医師を選ぶ
眼瞼下垂には「挙筋前転法」「挙筋短縮法」「皮膚切除」など複数の手術方法があります。
あなたのまぶたに最適な術式をきちんと見極め、提案できる医師かどうかが重要です。
● 経験豊富な美容外科医に任せる
症例数が豊富で、“キレイ”を重視した手術を多く手がけている医師を選びましょう。
特に修正手術も行っている医師は、失敗パターンを熟知しており安心感があります。
● 術後ケアや注意点をしっかり守る
医師の指示に従い、術後は無理をせず、まぶたに負担をかけないことが大切です。
睡眠や食事、ストレス管理も回復に影響するため、整った生活を意識しましょう。
失敗を避ける最大の方法は、「きちんと情報を知り、自分に合った医師と出会うこと」。
そして、焦らず、納得したうえで手術に踏み出すことです。
最後に:失敗を防ぐ一番の方法は「医師選び」
眼瞼下垂の手術は、目元を大きく変えられる、非常にパワフルな美容整形です。
でもその分、医師の技術・センス・判断力がすべてを左右するといっても過言ではありません。
どれだけ事前に情報を集めて、理想を思い描いても、
それを「形にする力」を持った医師と出会えなければ、満足のいく結果にはつながらないのです。
「ここなら大丈夫そう」
「症例写真が好みだった」
「話してみて信頼できた」
そんな小さな確信の積み重ねが、あなたの手術を成功に導きます。
焦らなくて大丈夫。
比較するのも、カウンセリングを複数受けるのも、ぜんぶOKです。
あなたの理想をしっかり汲み取り、寄り添ってくれる医師を、どうか見つけてください。
それが、失敗しない最大のコツであり、美しさを引き出すための一番の近道です。