術式選びで差が出る!眼瞼下垂手術の選び方と注意点

眼瞼下垂

眼瞼下垂

「眼瞼下垂の手術を受けたいけれど、どの術式がいいのかよくわからない」
「ネットで調べても“挙筋前転法”や“挙筋短縮法”って言葉ばかりで、結局何が違うの?」

そんな疑問を持つ方はとても多いはず。
実は、眼瞼下垂の手術にはいくつかの方法があり、まぶたの状態や原因、美容的なゴールによって適した術式は変わってきます。

たとえば「まぶたが重くて開かない」からといって、どの人にも同じ手術が向いているわけではありません。
原因が違えばアプローチも変わり、術式の選択次第で、仕上がりの自然さや美しさに大きな差が出ることも。

ここでは、美容整形としての眼瞼下垂手術を検討する方に向けて、
よく使われる3つの術式(挙筋前転法・挙筋短縮法・皮膚切除)をわかりやすく比較しながら、
「自分に合った方法はどれか?」を見極めるポイントと、手術を受ける前に知っておきたい注意点を紹介します。

【1】代表的な術式とその違い

眼瞼下垂の手術にはいくつかの術式がありますが、美容整形の現場でよく用いられるのは以下の3つです。
それぞれの仕組み・適応・特徴を見てみましょう。

挙筋前転法(きょきんぜんてんほう)

美容目的の眼瞼下垂手術でもっとも多く選ばれている術式が、この挙筋前転法です。
まぶたを引き上げる筋肉「眼瞼挙筋」は非常に薄くて操作が難しいため、直接操作せず、その下にある「眼窩隔膜」を前に引き出して、まぶたを持ち上げやすくするのがこの方法のポイントです。

いわば、“本来の筋肉を無理に使わずに、補助する組織を上手に活用する”という発想で、
まぶたの開きを改善しつつ、自然で美しい仕上がりが期待できます。

また、手術の際には二重のラインも調整されるため、
目をぱっちりさせたい・二重をもっとはっきりさせたい」といった美容的希望にも柔軟に対応できます。

<この術式の特徴>

  • 眼瞼挙筋を直接操作しないため、術後の可動性がスムーズ
  • 微調整が可能なので、左右差の修正や自然な二重形成がしやすい
  • 美容整形と機能改善の両立がしやすい術式
  • 仕上がりは医師の技術によって大きく左右される

<向いているのはこんな人>

  • 目の開きが弱く、眠そうな印象を改善したい
  • 加齢によるまぶたの変化を、若々しく自然に整えたい
  • ナチュラルな仕上がりを重視したい
  • まぶたの構造(筋肉や腱膜)は比較的しっかりしている

※ ちなみに「挙筋前転法」、「腱膜前転法」という呼び方が混在している場合もありますが、基本的には同義とされることが多く、表現の違いに過ぎません。

このように、挙筋前転法は美容眼瞼下垂の基本術式であり、
まぶたの機能を損なわず、見た目の印象も大きく変えられる点が最大の魅力です。

挙筋短縮法(きょきんたんしゅくほう)

眼瞼挙筋そのものの機能が弱い場合に選ばれる術式です。
筋肉自体を短くして、より強くまぶたを引き上げられるようにします。やや大掛かりな処置ですが、がっつりと目を開けたい人には効果的。

  • 【向いている人】まぶたの筋力が弱く、開ける力が足りない方
  • 【メリット】しっかり目が開きやすく、はっきりとした変化が期待できる
  • 【デメリット】手術の侵襲がやや大きく、腫れやダウンタイムが長めになることも

皮膚切除(+脂肪除去を含むことも)

まぶたの皮膚がたるんでしまい、重さで開きにくくなっているタイプに行われるのが皮膚切除です。
この処置だけで改善するケースもありますが、ほかの術式と併用されることが多く、美容的な引き上げやスッキリ感を加えたい人にも適しています。

  • 【向いている人】上まぶたの皮膚が厚く、たるみが目立つ方
  • 【メリット】たるみ・重みの改善に即効性があり、まぶた全体が軽く見える
  • 【デメリット】切除量の見極めが重要で、取りすぎると不自然になるリスクも

このように、同じ「眼瞼下垂の手術」でも、その中身はまったく異なります。
だからこそ、自分のまぶたの状態をしっかり分析して、どの術式がベストなのかを見極めることが大切です。

【2】自分に合った術式の選び方

眼瞼下垂の手術では、「どの術式を選ぶか」で仕上がりの印象が大きく変わります。
だからこそ、“とりあえず有名な方法”や“他の人が選んでいたから”という理由で決めてしまうのは危険です。

あなたに合った術式を見つけるためには、自分のまぶたの状態を正しく知ることが第一歩
筋肉の力は足りているのか?
皮膚のたるみが主な原因か?
それとも、まぶたの構造そのものに問題があるのか?
こうした細かな診断をせずに手術を受けてしまうと、期待した仕上がりにならないどころか、左右差や不自然な印象が残ってしまうこともあります。

術式選びのチェックポイント

  • まぶたを開ける力があるかどうか(筋力評価)
    → 挙筋前転法 or 挙筋短縮法の選択が分かれる大きなポイント
  • まぶたの皮膚にたるみがあるかどうか
    → 単独の皮膚切除が適する場合も。場合によっては他の術式との併用も。
  • 希望する仕上がりイメージは?
    → ナチュラルで優しい目元、くっきりした二重、キリッとした印象など
    → それぞれに向いた術式と、デザインの仕方が異なります

「開けやすくなる」ことだけが目的ではない。
「もっとキレイに、理想の自分に近づくための手術」だからこそ、どんな手術があなたを一番輝かせてくれるかを、医師としっかり話し合うことが大切です。

【3】術式選びで失敗しないための注意点

眼瞼下垂の手術は、技術の高い医師に任せればどれも同じ──
そう考えていませんか?

実際には、術式の選び方ひとつで「印象が大きく変わる」「左右差が出る」「希望とまったく違った仕上がりになる」など、“思っていた結果にならない”という失敗は意外と多いのです。

では、なぜ失敗してしまうのか?
それは、「原因の見極め不足」と「術式の適応ミス」が主な理由です。

ありがちな失敗パターン

  • 本当は筋力が弱いのに、皮膚だけ切除してしまった
  • まぶたの構造が複雑なのに、シンプルな術式で済ませてしまった
  • 目元の印象を強くしたかったのに、ナチュラルすぎて物足りなかった
  • 手術後、まぶたが上がりすぎて不自然な表情になった

こうしたトラブルの多くは、「まぶたの構造をきちんと診ていない」まま手術に進んでしまった結果です。

大切なのは、術式ありきではなく「診断ありき」

術式選びは、ゴールではなくスタートです。
まぶたの状態を細かく評価し、「今、何が原因で開きにくいのか?」「どの方法が一番自然に見えるか?」を見極めるところから、手術は始まります。

そのためには、ただ話を聞いてくれるだけでなく、構造を丁寧に見てくれる医師との出会いが何よりも重要です。

【4】まとめ|“術式の選び方”こそ、美しさの分かれ道

眼瞼下垂の手術には、さまざまな術式があります。
そしてどの術式にも、それぞれ得意なこと、不得意なことがあります。

だからこそ――
「どんな術式を選ぶか」は、まさに仕上がりを左右する分かれ道
自分のまぶたの状態、筋力、皮膚の状態、なりたい印象に合わせて、ベストな方法を選ぶ必要があります。

もちろん、どれが正解かを自分で判断するのは難しい。
だからこそ、「この人なら任せられる」と思える医師との出会いがすべて。

まぶたの構造をしっかり見てくれる
希望のデザインにも耳を傾けてくれる
そして、そのうえで最適な術式を提案してくれる――
そんな医師と出会えたとき、あなたの目元は本当に変わります。

手術は単なる修復ではありません。
あなたがもっとキレイに、もっと自分らしく輝くための一歩です。
術式の違い、適応の違いを知ることで、その一歩はもっと確かなものになります。

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